【2016年3月】格安SIM11社の速度比較。FREETELは動画再生時低速?
こんにちわ、しむにぃです。
もう月末になりますが、今月の格安SIM速度検証をしてきました。今月からは、これまでの10社格安SIMに加え、Wonderlink LTEを新たに加えました。
これまで、IIJmioは良い結果が得られていたのですが、今月はかなり違う結果となりました。また、FREETELは相変わらず良い結果だったのですが、どうやらスピードテストの結果と動画再生時では、異なる速度となることが判明!?
今回は、検証結果をお伝えしつつ、動画再生時の実速度についても言及していきます。
格安SIM速度比較|測定環境
測定環境は以下の通りです。
- 計測SIM IIJmio、mineo Dプラン、DMM mobile、楽天モバイル、Nifmo by Nifty、FREETEL SIM、U-mobile、OCNモバイルONE、DTI SIM、Wonderlink LTE、ぷららモバイルLTE、mineo Aプラン、UQ-mobile
- 計測スマートフォン docomo系:Nexus5、au系:SOL26(XperiaZ3)
- 計測アプリ Ookla Speedtest(サーバー:Fussa-shi)
- 計測日時 2016年03月25日(金曜日) 12時台、15時台、18時台
- 計測場所 スターバックスコーヒー 南足柄店
計測方法
それぞれの格安SIMで、計3回測定後、次のSIMに差し替え。同じ場所ですが、計測時刻はずれています。途中通信が切れてしまった場合は、再度計測しなおしています。全く同じ条件ではないので、その影響を受けている可能性もあります。
docomo回線の格安SIM速度比較
docomo回線の格安SIMは、IIJmio、mineo Dプラン、DMM mobile、楽天モバイル、Nifmo by Nifty、FREETEL SIM、DTI SIM、ぷららモバイルLTE、U-mobile、OCNモバイルONE、Wonderlink LTEの11サービスです。
まずは、スピードテストの速度と動画再生時の速度が異なる結果となったFREETELから見ていきましょう。
FREETEL SIM の速度
下り平均速度 | |
12時台 | 14.73 Mbps |
15時台 | 17.22 Mbps |
18時台 | 10.96 Mbps |
FREETELの通信速度は、これまで同様、とても安定して速度が出ています。
しかし、FREETELが通信状況によって速度を制限している…との噂が最近あります。今回の結果のみで考えると、FREETELの通信品質は非常に良い!…と言えるのですが、どうやらこの数値だけでは判断できないようです。
特に、動画視聴やファイルダウンロードなど、データ容量を沢山使う通信において、混雑時間帯では速度が制限されている…とのことです。そこで、実際にそれぞれの時間帯でのYouTube再生時の速度を検証してみました。
■12時台の動画再生時の速度:0.59Mbps
スピードテストアプリでは15Mbps程でしたが、動画再生時には0.5Mbps程しか速度が出ていませんでした。
■15時台の動画再生時の速度:16Mbps
スピードテストと同じくらいの速度に戻っていました。
■18時台の動画再生時の速度:3.1Mbps。
18時台も、スピードテストよりも速度が明らかに制限されていました。
以上の結果、当サイトの検証でも「FREETELは動画再生・ファイルダウンロードなど用途によって速度を規制している」と言えます。実は、このような規制は他社格安SIMでも導入しているとの噂があります。今後、他社格安SIMでも、動画再生時の通信速度を検証していく予定です。
これまで、通信品質が良いと評価してきたFREETELですが、今後は動画再生時の速度などを比較基準としていく必要がありそうです。
IIJmioの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.49 Mbps |
15時台 | 15.40 Mbps |
18時台 | 1.78 Mbps |
今回の計測では、IIJmioはかなり速度が低下していました。2016年02月の段階では、お昼12時台は2Mbps程、その他の時間帯では安定して10Mbps以上の速度が出ていたのですが、今回は12時台で0.5Mbps程。18時台は1.8Mbps程にまで落ち込みました。
これまで、非常に安定した速度品質を維持してきたIIJmioが、ここにきて一気に評価を落とす結果となってしまいました。通信品質の面ではIIJmioが一番人気でしたが、今後はあまり通信品質で格安SIMを選ばない方が良いかもしれません。
mineo Dプランの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 1.84 Mbps |
15時台 | 16.99 Mbps |
18時台 | 1.90 Mbps |
先月は、12時台で1Mbpsを下回ってしまったのですが、今月はまた回復傾向に。
お昼や夕方の混雑時は速度低下するものの、2Mbps程の速度が出てくれています。この速度であれば、ある程度動画の視聴もいけますし、アプリダウンロードなどもそれほど時間がかかりません。
格安SIMとしては、今月は合格点をあげれる結果となりました。
DMM mobileの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.85 Mbps |
15時台 | 14.81 Mbps |
18時台 | 1.62 Mbps |
DMM mobileは通信品質面では、”普通の格安SIM”といった印象です。お昼の時間帯は1Mbps以下になることが多く、少々物足りなく感じます。
それでも、混雑時間帯以外は速度が出てくれるので、時間帯を選べば十分快適に使えます。
楽天モバイル 旧APNの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.26 Mbps |
15時台 | 42.4 Mbps |
18時台 | 1.12 Mbps |
楽天モバイルの旧APN(2015年10月以前の契約)の回線では、12時台は0.25Mbps程の速度。低速モードとほぼ変わらない速度しか出てくれません。15時台は、40Mbps以上の速度が出ますが、混雑時との差が凄いあります。
ただし、これから楽天モバイルと契約する方は、新APNとなるので、次の結果を参考にしてください。
楽天モバイル 新APNの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.41 Mbps |
15時台 | 4.11 Mbps |
18時台 | 0.89 Mbps |
こちらは、楽天モバイル 新APNの速度です。これから契約する方は、全員こちらの回線になります。
先月までは、旧APNよりも速度が出ていたのですが、今月から一気に速度低下してしまいました。原因は、「5分かけ放題オプション」が開始したことによるユーザーの急激な増加でしょう。
15時台でも4Mbps程の速度しか出ていないので、速度を気にされる方はストレスを感じるかもしれません。
DTI SIMの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 4.00 Mbps |
15時台 | 5.92 Mbps |
18時台 | 2.75 Mbps |
今月末まで、半年無料キャンペーンを実施しているDTI SIM。10Mbps以上の速度は出ないものの、5Mbps前後で非常に安定した速度を提供してくれるのが、他社格安SIMと違うところです。
混雑時に使う機会が多い方で、ある程度の通信速度が必要な方は、DTI SIMも選択肢の一つとして良いでしょう。但し、データ容量の繰り越しや、管理アプリが無い点など、サービス面では他社に劣る部分があります。
OCNモバイルONEの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.44 Mbps |
15時台 | 3.30 Mbps |
18時台 | 0.89 Mbps |
一番ユーザー数の多い格安SIM OCNモバイルONEですが、通信速度は格安SIMの中でも良くはありません。通信速度はユーザーの増減による影響を受けるので、仕方がないことではありますが、速度を気にされる方は他社SIMも検討してみてください。
OCNモバイルONEがなぜ人気かというと、まず一番は格安SIMの古株ということ。昔から広告を多く出している格安SIMなので、知名度も抜群です。その一方、通信速度・料金・サービスは平凡な印象を受けるので、個人的にはそこまでオススメはしていないSIMです。
Nifmo by Nifty の速度
下り平均速度 | |
12時台 | 1.00 Mbps |
15時台 | 37.88 Mbps |
18時台 | 6.03 Mbps |
Nifmoは、少しずつ速度が改善されてきた印象を受けます。ただ、通信設備の増強よりも、ユーザーが増えていないことが要因でもあるように感じます。
格安SIMが認知され始めた頃は、まだ注目度の高かったNifmoですが、通話かけ放題なども、IP電話であることから、そこまで人気は出ていません。今後、どのような差別化をしてくるのか…ということに期待です。
U-mobileの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 1.19 Mbps |
15時台 | 2.93 Mbps |
18時台 | 1.30 Mbps |
U-SENの音楽聞き放題プランなど、独自のサービスを展開しているU-mobile。データ無制限プランも人気プランです。しかし、通信速度面では長期間改善されていません。1Mbps付近になることが多いため、動画視聴などはやや厳しいです。
1Mbpsの速度があれば、音楽のストリーミング再生は問題ないので、音楽好きに好まれる格安SIMです。
Wonderlink LTEの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 3.69 Mbps |
15時台 | 23.76 Mbps |
18時台 | 1.82 Mbps |
Wonderlink LTEは、今月から検証対象として加えたSIMです。格安SIMとしては後発組で、リーズナブルな料金設定を売りとしています。但し、契約できるのはデータ専用SIMのみで、音声通話SIMはありません。
Wonderlink LTEの通信速度は、12時台でも3.7Mbps程の速度が出ており、かなり安定した通信品質と言えます。音声通話SIMが無いので、タブレットやSIM対応カメラなどに使われることが多いですが、速度面では比較的期待のできるSIMです。
ぷららモバイルLTE 無制限プランの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.88 Mbps |
15時台 | 0.91 Mbps |
18時台 | 0.48 Mbps |
ぷららモバイルLTEの通信速度は、ここ数カ月間、ずっと速度が改善されないままです。最大速度は3Mbps付近まで出るはずなのですが、2015年秋以降、ずっと1Mbps前後の速度しか出ていません。
個人的なことですが、今月ぷららモバイルは解約したいと思います。無制限プランとしては魅力的な内容ですが、速度が出ないことでぷららの情報需要がかなり減ってしまったからです。
au回線の格安SIM速度比較
上記格安SIMは、ドコモ回線の格安SIMです。au端末をSIMロック解除無しで使う場合、au回線の格安SIMを使う必要があります。当サイトでは、au回線の格安SIMとして、mineo 、UQ mobileのふたつの格安SIMについて比較検証しています。
mineo Aプランの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 0.71 Mbps |
15時台 | 19.17 Mbps |
18時台 | 1.64 Mbps |
mineo auプランは、当サイト管理人 しむにぃがメイン端末で愛用している格安SIMです。もう半年以上になりますが、全く不自由は感じません。ウェブ検索・閲覧、スマホゲーム程度であれば、上記速度でも問題なく快適に使えるということです。
欲を言えば、12時台でも1Mbps以上を維持してほしいところではありますが、スマホ維持費が月2,000円という恩恵がなによりも大きいです。
UQ-mobileの速度
下り平均速度 | |
12時台 | 1.13 Mbps |
15時台 | 19.51 Mbps |
18時台 | 36.18 Mbps |
※18時台は、最後の測定で速度規制が入ったので、2回分のサンプルです。
UQ Mobileは、以前は格安SIMで最も速度の出たSIMです。しかし、運営元が変わってからは、通信速度が普通になっています。18時台は、40Mbps程ととても速かったのですが、12時台は1Mbps程です。
今後も、速度が劇的に上がることはなさそうなので、au端末で使う格安SIMはやはりmineoをおすすめします。
2016年2月の速度比較まとめ・総評
今回計測したMVNO11社の結果をまとめてみました。
平均ダウンロード速度 | 12時台 | 15時台 | 18時台 | |
docomo系 | IIJmio | 0.49 | 15.40 | 1.78 |
mineo Dプラン | 1.84 | 16.99 | 1.90 | |
DMM mobile | 0.85 | 14.81 | 1.62 | |
旧楽天モバイル | 0.26 | 42.4 | 1.12 | |
新楽天モバイル | 0.41 | 4.11 | 0.89 | |
DTI SIM | 4.00 | 5.92 | 2.75 | |
FREETEL SIM | 14.73 | 17.22 | 10.96 | |
OCNモバイルONE | 0.44 | 3.30 | 0.89 | |
Nifmo by Nifty | 1.00 | 37.88 | 6.03 | |
U-mobile | 1.19 | 2.93 | 1.30 | |
Wonderlink LTE | 3.69 | 23.76 | 1.82 | |
ぷららモバイル | 0.88 | 0.91 | 0.48 | |
au系 | mineo Aプラン | 0.71 | 19.17 | 1.64 |
UQ-mobile | 1.13 | 19.51 | 36.18 |
今回の検証では、多くの格安SIMが1Mbps付近の速度まで低下してきた…という印象です。
SIMロック解除義務化から半年以上経過し、SIMロック解除できる時期となったことや、格安SIMの認知度上昇により、ユーザーが一気に増えたのが原因でしょう。
1年近く格安SIM業界・通信速度検証をしてきて思うのは、「やはり格安SIMに通信速度を期待するのは無理」ということです。これまで、IIJmioなどは比較的安定した通信速度が出ると評価してきましたが、今月はかなり低下。格安SIMの性質上、どうしてもユーザー増加による速度低下は避けれないのです。
但し、だからといって格安SIM選びの際に通信速度を気にしなくて良いか?というと、そうでもないです。格安SIMは基本的に速度が遅いので、その中でも速度評判が悪いSIMは、速度制限時の速度(200kbps程)になってしまうこともあります。
格安SIMの通信速度は期待できませんが、少なくとも不便は感じないように、ある程度長期間、通信品質が安定している格安SIMを選ぶようにしましょう。
”最低限の通信品質”を考慮して、おすすめできる格安SIMは
- IIJmio
- mineo
- 楽天モバイル
です。
IIJmioは、今月こそ速度が低下したものの、長期間安定した速度でした。今後、かなりの確率で速度改善されると思います。ただ、通信品質以外は普通の料金・サービスなので、今後も速度品質が低下するようであれば、あまりメリットの無い格安SIMになってしまいます。
公式HP:IIJmio
mineoは、ユーザーとのコミュニケーションを大切にする格安SIM。個人的にも、とても良い印象のある格安SIMです。mineoは早くから、公式HPにチャットのお問い合わせを取り入れたり、マイネ王でユーザーと活発に交流しています。最近では、フリータンクという、月1GBまでデータ容量を追加できるサービスがとても便利です。
docomo、au端末のどちらにもおすすめできる格安SIMです。
公式HP:mineo
最後の楽天モバイルは、通信品質はやや良くないですが、「5分かけ放題オプション」があるのが最大の魅力です。IP電話ではなく、音声通話回線を使っているので、ドコモと同じ音声品質です。
電話をよく使う方は、楽天モバイルは有力な候補でしょう。
公式HP:楽天モバイル
以上、2016年3月の格安SIM速度比較のまとめ・総評でした。
TwitterやFacebookで最新情報の更新&質問にお答えしておりますので、フォロー、いいね!お願いいたします。
これまでの通信速度比較のまとめは、
「MVNOの通信速度を徹底比較・まとめ」を参考にしてみてください。
使用した wonder link は I ですか? F ですか?
グレゴリオさん
ご訪問ありがとうございます。
当方で検証したWonderlink LTEは、「Iシリーズ」となります。
Fシリーズでも、「F-7G」プランであれば7GBまで高速通信となるので、同等の速度が出てくれるはずです。
是非、ご参考にしてください^^