MVNO格安SIM12社の速度比較!IIJmioが安定。FREETELはやや速度低下
MVNO12社の通信速度を測定してきました。今回の測定場所は、東京都池袋駅周辺です。12時、15時、18時台で計測してきました。
今回計測対象となるMVNOは、IIJmio、楽天モバイル、mineo Dプラン、DMM mobile、Nifmo by Nifty、FREETEL SIM、U-mobile、OCNモバイルONE、ぷららモバイルLTE、Y!mobile、mineo Aプラン、UQ-mobileの11社です。
今回から新しく楽天モバイルを加えた計12社のMVNO通信速度検証です。これまでの検証では、docomo系MVNOではFREETELやmineo Dプラン、IIJmioが好調でした。au系MVNOはUQ mobileがダントツ。果たして今回は…??
過去・最新のMVNO速度比較はこちら↓
2015年7月:「MVNO格安SIM8社の速度比較@新宿7月」
2015年8月:「MVNO格安SIM8社の速度比較@新宿8月」
2015年9月:「MVNO格安SIM11社の速度比較@新宿9月」
格安SIM速度比較|測定環境
測定環境は以下の通りです。
- 計測SIM IIJmio、mineo Dプラン、DMM mobile、楽天モバイル、Nifmo by Nifty、FREETEL SIM、U-mobile、OCNモバイルONE、ぷららモバイルLTE、Y!mobile、mineo Aプラン、UQ-mobile
- 計測スマートフォン docomo系:Nexus5、au系:SOL26(XperiaZ3)
- 計測アプリ Ookla Speedtest(サーバー:Tokyo)
- 計測日時 2015年10月14日(木曜日) 12時台、15時台、18時台
- 計測場所 コメダ珈琲店 池袋西部前店
計測方法
それぞれの格安SIMで、計3回測定後、次のSIMに差し替え。同じ場所ですが、計測時刻はずれています。途中通信が切れてしまった場合は、再度計測しなおしています。全く同じ条件ではないので、その影響を受けている可能性もあります。
1回目の計測で20Mbpsを超えたものは、計測のみでかなりデータ通信量を消費してしまうため、1度のみの計測で終了しています。
docomo回線の格安SIM速度比較
docomo回線の格安SIMは、IIJmio、mineo Dプラン、DMM mobile、楽天モバイル、Nifmo by Nifty、FREETEL SIM、ぷららモバイルLTE、U-mobile、OCNモバイルONEの9つです。
docomo回線の格安SIMは、au回線の格安SIMに比べてよりお昼混雑時に速度が出にくいです。docomo系格安SIMの選びのポイントは、お昼混雑時に1Mbps以上出ているか?それ以外の時間帯は5Mbps以上出ているか?といったことがポイントになります。
IIJmioの速度
IIJmio 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 0.60 Mbps | 7.39 Mbps | 112 |
15時台 | 24.27 Mbps | 9.69 Mbps | 33 |
18時台 | 26.12 Mbps | 3.35 Mbps | 37 |
前回9月の測定に比べ、12時台は速度がさらに下がっていました。しかし、15時台、18時台は好調。特に、18時台という比較的混雑した時間帯に26Mbpsも速度が出たのには驚きました。流石、通信品質満足度No.1の格安SIMといったところ。
mineo Dプランの速度
mineo D 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 1.1 Mbps | 5.91 Mbps | 74 |
15時台 | 21.00 Mbps | 11.26 Mbps | 54 |
18時台 | 3.64 Mbps | 5.54 Mbps | 76 |
先月からサービスが開始したmineoのdocomo回線プラン。先月の測定では、お昼でも20Mbps以上の速度が出ていましたが、ユーザーが増えた今月は1.1Mbpsと標準的な速度となりました。今月は、他社docomo系MVNOと比べても劣らない通信品質を見せてくれました。今後もさらにユーザーが増えてくると思われるので、来月になってもこの速度を維持できるかどうかが一つポイントになってきそうです。
DMM mobileの速度
DMM mobile 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 0.77 Mbps | 9.85 Mbps | 115 |
15時台 | 35.96 Mbps | 10.23 Mbps | 35 |
18時台 | 4.36 Mbps | 2.83 Mbps | 82 |
DMM mobileは、7月の測定では不安の残る結果でしたが、それ以降はとても安定した通信速度になっています。勿論、お昼混雑時は1Mbps付近になってしまいますが、格安SIMの12時台はこのくらいの速度と腹をくくって使いましょう。15時台は今までにないくらいの速度が出てくれました。
楽天モバイル の速度
楽天モバイル 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 0.55 Mbps | 5.31 Mbps | 33 |
15時台 | 11.16 Mbps | 11.89 Mbps | 35 |
18時台 | 0.66 Mbps | 6.13 Mbps | 52 |
今月から検証対象となった楽天モバイル。楽天ユーザー人気があり、シェア率もかなり高い格安SIMです。しかし、通信速度ではちょっといまいちな結果となりました。12時台、18時台ともに1Mbps以下の速度。この速度では、流石に使っていてストレスに感じる速度ではないでしょうか??楽天ポイントが2倍になるといった魅力な特典もあるものの、今のところdocomo系MVNOでは他社を選んだほうが賢い選択かもしれません。
FREETEL SIM の速度
FREETEL 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 2.98 Mbps | 3.44 Mbps | 40 |
15時台 | 2.16 Mbps | 3.27 Mbps | 56 |
18時台 | 3.04 Mbps | 3.41 Mbps | 42 |
FREETEL SIMは、数か月にわたり高品質な通信を維持している数少ない格安SIMです。IIJmioと同等、もしくはそれ以上の通信速度をこれまで出してくれていました。今月も、混雑時の12時台ではdocomo系MVNOでは一番速い速度が出てくれました。
しかし、今月少し気になった点は、15時台になっても速度が上がらなかったことです。他社格安SIMでは15時台は10Mbps以上の速度が出てくれるところが多いのですが、この点はFREETEL SIMの今後の課題かもしれません。
OCNモバイルONEの速度
OCNモバイル 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 1.30 Mbps | 14.32 Mbps | 34 |
15時台 | 23.77 Mbps | 12.21 Mbps | 52 |
18時台 | 1.76 Mbps | 2.43 Mbps | 61 |
格安SIMで最もシェア率の高いのがOCNモバイルONEです。マツコさんのCMが印象に残っている方も多いのではないでしょうか?OCNモバイルONEは、7月はやや速度が遅かったものの、それ以降はかなり安定した通信速度になっています。
多くのユーザーが使っていながら、これだけ安定した速度が出てくれるという点で、かなり安心・信頼できる格安SIMの1つといえます。
Nifmo by Nifty の速度
Nifmo 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 0.76 Mbps | 11.01 Mbps | 74 |
15時台 | 24.99 Mbps | 7.91 Mbps | 36 |
18時台 | 1.96 Mbps | 1.99 Mbps | 74 |
Nifmoはバリュープログラムなど、独自の割引サービスなどがある格安SIM。今後は通話かけ放題のプランも提供予定など、注目の格安SIMの1つ。ただ、最近は通信品質の面ではちょっと元気がない印象です。12時台は仕方がないとして、18時台はもう少し速度が出てほしい所。
サービスだけでなく、通信品質の向上にも期待したいですね!
U-mobileの速度
U-mobile 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 1.08 Mbps | 11.79 Mbps | 36 |
15時台 | 8.09 Mbps | 13.16 Mbps | 34 |
18時台 | 1.08 Mbps | 9.11 Mbps | 36 |
U-mobileも、やや通信速度には不安の残る内容となりました。15時台は、1回目は20Mbps以上だったのですが、2回目、3回目は1Mbps付近となってしまいました。速度制限がかかったわけでもなく、3G回線になったわけでもないので、原因は不明です。ただ、先月は15時台であっても2Mbps付近であったので、通信品質ではやや弱い格安SIMといえるかもしれません。
ぷららモバイルLTE 定額無制限プランの速度
plalaモバイル 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 0.26 Mbps | 3.34 Mbps | 58 |
15時台 | 2.67 Mbps | 3.24 Mbps | 39 |
18時台 | 1.35 Mbps | 3.16 Mbps | 36 |
ぷららモバイル定額無制限プランは、下り速度MAX3Mbpsの格安SIMです。3日で○○Mbまで…といった制限がなく、本当に実質無制限で使うことができます。外出中のテザリングでは、ぷららモバイルの格安SIMを使っています。
12時台はかなり速度が遅い(というか速度制限時並み)ですが、それ以外ではかなり十分な速度が出てくれました。因みに1.5Mbps以上あれば結構動画もいけます。一時期悪評がかなり多かったですが、ここにきてまた評価できる格安SIMになってきたのではないでしょうか?
au回線の格安SIM速度比較
au回線の格安SIMでは、mineoとUQ mobileを調査してきました。au端末を持つユーザーにとっては、mineoとUQ mobileどちらを選ぶかが一番の悩みどころではないでしょうか?
mineoとUQ mobileの選びのポイントは、『mineoとUQ mobile。たった一つの選びのポイントとは?』を参考にしてみてください。
mineo Aプランの速度
mineo Aプラン 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 2.20 Mbps | 2.82 Mbps | 63 |
15時台 | 16.44 Mbps | 6.62 Mbps | 48 |
18時台 | 2.96 Mbps | 0.25 Mbps | 88 |
mineo Aプランは、個人のメイン携帯で利用させてもらっています。4か月程経ちますが、全く不満はありません。むしろ、月額基本料1,700円程で今までと同じように使えているので、かなり満足して使わせてもらっています。
通信速度は、先月とほぼ変わらない結果となりました。混雑時間帯のデータダウンロードなどを避ければ、問題なく使っていけますよ!
UQ-mobileの速度
UQ mobile 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 13.77 Mbps | 5.05 Mbps | 25 |
15時台 | 14.63 Mbps | 6.58 Mbps | 26 |
18時台 | 14.40 Mbps | 5.07 Mbps | 28 |
UQ mobileはお昼の混雑時でも10Mbps以上の速度が出る、通信速度No.1の格安SIMです。au端末だけでしか使えないのが惜しいですが、それが故、ユーザー数も少なく、安定した通信品質をキープしています。
ただ、先月に比べえると結構速度が落ちてきた印象も受けます(先月は20Mbps以上)。ユーザー数が今後はさらに増えてくると思うので、いつまで通信速度No.1を維持できるか注目です。
SoftBank回線の格安SIM速度比較
現在のところ、Softbank系MVNOは登場していません。その代わり、現在のところY!mobileを格安スマホとして計測しています。先日、SoftbankもMVNO事業に参入することを正式発表したので、今年の終わりか年明けごろには、Softbank系MVNOが登場するといわれています。
Y!mobileの速度
Y!mobile 速度平均値 |
下り | 上り | PING |
12時台 | 26.44 Mbps | 14.35 Mbps | 36 |
15時台 | 54.90 Mbps | 24.10 Mbps | 44 |
18時台 | 48.60 Mbps | 19.08 Mbps | 30 |
Y!mobileはもはや格安SIMと比較してはいけない領域かもしれませんね^^; それでも、月額基本料は、docomo・auからのMNPでは最大2,030円/月まで安くなったりする(※キャンペーン内容は時期によって異なります)ので、大手キャリアより全然安いです。
この料金でありながら、300回×10分の通話無料という内容は、やはり凄すぎると思います。
2015年10月の速度比較まとめ・総評
今回計測したMVNO9社の結果をまとめてみました。
平均ダウンロード速度 | 12時台 | 15時台 | 18時台 | |
docomo系 | IIJmio | 0.60 | 24.27 | 26.12 |
mineo Dプラン | 1.1 | 21.00 | 3.64 | |
DMM mobile | 0.77 | 35.96 | 4.36 | |
楽天モバイル | 0.55 | 11.16 | 0.66 | |
FREETEL SIM | 2.98 | 2.16 | 3.04 | |
OCNモバイルONE | 1.30 | 23.77 | 1.76 | |
Nifmo by Nifty | 0.76 | 24.99 | 1.96 | |
U-mobile | 1.08 | 8.09 | 1.08 | |
ぷららモバイル | 0.26 | 2.67 | 1.35 | |
au系 | mineo Aプラン | 2.20 | 16.44 | 2.96 |
UQ-mobile | 13.77 | 14.63 | 14.40 | |
softbank系 | Y!mobile | 26.44 | 54.90 | 48.60 |
docomo系MVNOでは、「IIJmio」と「FREETEL」の通信速度が速いという結果になりました。これは、先月の速度を考慮しても予想通りの結果といえます。
FREETEL SIMは、長い期間に渡り通信速度が安定・速いので、かなり信頼できる格安SIMかと思います。また、FREETELはプランを選択する必要がなく、使った分に合わせて料金が決まるので初心者にも選びやすい格安SIMになっています。
ただ、先月に比べやや通信速度が低下している一面も見られました。特に15時台で2Mbpsしか出なかったのは不安要素ですね。これに関しては、10月はFREETELが、『どれだけ使っても10GBまで299円』というキャンペーンを実施しているため、普段よりユーザーが多くデータ通信している影響が考えられます。今後、さらに通信設備増強をしていく告知もありましたし、キャンペーンも終わればまた速度が上昇してくれると思います。
IIJmioは流石の安定感でした。『12時台は0.6Mbpsしか出ていないよっ?』って思われるかもしれませんが、IIJmioは12時台でも最も混雑する12:30付近での検証でした。実際、30分後の13:00では速度が3.72Mbpsまで回復しています。
12時台の通信速度はかなり低下するので、その結果に目が行きがちですが、『格安SIMの通信速度は12時台は遅い!』と割り切ってしまって、15時台、18時台の速度を参考にしていただけたらと思います。
mineo Dプランは、先月に比べガクッと速度が落ちました。ただ、先月はサービススタート開始直後だったので、こちらの速度が本来の通信品質でしょう。むしろ、今後さらに増えたときに維持できるかどうか?といった点に注目です。ユーザーサービス・サポートにかなり力を入れている格安SIMなので、今後もおすすめしていきたい格安SIMの1つです。
ぷららモバイルLTEは定額無制限プランです。無制限プランにありがちな、「3日で1GB」などの速度制限がなく、本当に使い放題です。最大速度が3Mbpsですが、動画視聴も十分可能です。8月はかなり速度が落ち、解約しようか迷ったのですが、9月から徐々に復活し、10月はかなり快適に使えています。
ぷららモバイルの契約に迷われている方は、ぷららモバイルの使い所や使えない点をまとめた『どこよりも生々しいぷららモバイルLTEのレビュー』を参考にしてみてください。現在初月無料キャンペーン実施中。
au回線では、相変わらずUQ mobileの速度がとても速かったです。mineoはお昼の速度に不安といったところ。
通信速度重視ならば、UQ mobile一択でしょう。『mineoとUQ mobileの選びのポイント』
mineoのAプランは、10月末まで実施中のキャンペーンがとてもお得。それがなくとも、プランがUQ mobileより豊富であったり、mineo公式ページのチャットサポートがとても便利だったりと、UQ mobileより使い勝手は断然上です。迷ったらmineoの選択がおすすめ。
以上、10月の格安SIM速度比較のまとめ・総評でした。今後も随時最新情報を更新していきます!